訪問鍼灸マッサージの開業ノウハウ【集客編~メインはケアマネ営業~】
①はじめに
②訪問鍼灸マッサージの営業対象及び手法
③営業に対する集客の割合
④患者様の離脱を防ぐ
⑤さいごに
①はじめに
今回は、訪問鍼灸マッサージを開業する上で必要な患者様の集客についてどのように考えていけばいいか、記していきます。
集客は、大半が営業についての内容となりますが、実はそれ以外にも重要な要素があります。順を追って見ていきましょう。
②訪問鍼灸マッサージの営業対象及び手法
訪問鍼灸マッサージでは、患者は大半が高齢の方で、さらに介護保険を使っているケースが非常に多くなります。
これは、訪問を行う要件として「歩行困難」があるためで、満足に歩けない方はどうしても介護保険を使う率が高くなるでしょう。
故に、ご紹介をいただくのは主にケアマネージャーからとなります。
個人宅の訪問の場合は、8~9割はケアマネージャーからの紹介です。
営業の対象は大半がケアマネージャーとなります。
ケアマネージャーは、居宅介護支援事業所(通称、居宅)にいます。
居宅事業所は市区町村のホームページ等で公開されていますので、リストアップしておきましょう。
訪問鍼灸マッサージの営業の手法ですが、大きく分けて3つあります。
・対面営業
・テレアポ
・郵送(DM)
どの方法もメリットとデメリットがありますが、最初は直接顔を合わせてご挨拶とお話をした方が良いと思われますので、開業直後は対面営業をお勧めします。
件数が増えて回る時間が取れなくなったら、他の方法も検討すると良いでしょう。
③営業に対する集客の割合
では、訪問鍼灸マッサージの集客はどのくらいのペースで行われるでしょうか。
営業はケアマネに対して行うのが主となりますが、全く営業の経験がない場合や、完全に新規の地域で開業した場合は、
対面営業100件に対し契約1~2件
くらいの想定が良いと思います。
もちろん、地域によって差があり、人口や高齢者率、居宅事業所の数、競合事業所の数など、変動要因は多くあります。
ただ、開業した方にお話しを伺うと、大半の方から「最初は100件に1件くらいだった」という回答を頂戴しています。
その後、何か月か経って営業に慣れてきたり、治療院の認知度が上昇したりし、30件に1~2件くらいになれば集客に困ることは減ってくるでしょう。
開業後、仮に15人の患者との契約を目標とすると、大体述べ1000件~1500件くらいの営業を行うイメージです。
これは対面営業の想定で、郵送やテレアポを交えると割合に変化があると思いますが、先にも記したように、まずは直接会ってお話するのが良いでしょう。
この数字から、15人の患者の紹介をいただけるのにどのくらいの期間を要するか、ということもある程度想定が可能です。
シンプルに考えた場合、毎月平均200回営業に行くとすれば、15人の契約には半年前後かかる、という要領です。
ちなみに、紹介数≠契約数ですので、注意しましょう。
④患者様の離脱を防ぐ
ただし、この15人の中から離脱もあります。
経験則ですが、半年間以上訪問が継続している患者数は7~8割と見積もれます。
離脱に関しましては、施術者の努力で避けられない原因のものもありますが、回避できるものもあります。
紹介を多く頂いているにも関わらず、離脱が多く患者数が伸びないと感じる場合は、患者との関係構築に関することなど、何かしら改善の余地が多く残されていると考えられます。
客観的に数を把握するため、データを取って集計してみるのもお勧めです。
訪問マッサージの集客の隠れたポイントとして離脱を減らすことは大変重要であり、離脱が減れば新規獲得の必要性が減り、営業の数を減らしても売上が安定するようになります。
そして、離脱が少なく、かつ紹介が増えて手が回らないようになれば、拡大を窺う頃合いです。チャンスと捉えましょう!
⑤さいごに
訪問鍼灸マッサージの集客は、プラスを増やす努力と、マイナスを減らす努力が必要です。
プラスを増やす方には意識が向きがちですが、マイナスを減らす方は意外と見落としがちです。
場合によっては、プラスを増やす以上の成果になることもありますので、両方に注視していきましょう。
ここまで読んでいただき、ありがとうございました。